「個人の自律性」を高める中で、
感じる働き方の変化
牧原:
私は住友ベークライトに入社して、20年近くになります。以前はお客さまからの要求に材料提案のみで対応することがほとんどでしたが、最近は顧客のプロセスを含めて、最終製品に至るまでの困りごとを理解して、それをいかに全社の製品や技術で解決できるかを提案することを意識して取り組んでいます。現場の従業員も含めて皆が全社力でソリューション提供ができるようさらにレベルを上げていきたいと感じています。
阪口:
私が所属するバイオ・サイエンス研究所は、現場の担当者が主導で提案したボトムアップ型の開発テーマが多いです。自分たちで顧客のニーズを設定し、将来の目標設定まで決めていきます。以前は、研究所内だけで完結することが多かったのですが、近年では外部の企業やSBカワスミ、他事業部と一緒に取り組んで、自分たちの持つ技術と組み合わせた開発もするようになりました。
川手:
私は営業職で17年目ですが、入社当時から10年間ほどはモノを売るのが中心でした。それがここ5~6年で急激に、マーケティングや技術的な視点を持って、お客さまと一緒に問題解決の方法を考えるケースが増えました。私が扱う製品は素材なので、それをいかに形にするかという点で、現場を最もよく知る営業の役割は大きいです。その働き次第で、お客さまの喜びや新たな案件がつくり出せると感じています。
藤原:
いいことですね。どの事業も、当社単独では何もできません。外部の企業や機関と一緒に仕事をすることは、とても勉強になるはずです。
阪口:
DE&Iの観点でも、ここ数年で、性別にかかわらず役職に就く機会が均等に与えられるようになったと感じます。当社で、一度に2名の女性が役員に就任されたことは驚きました。働きやすさという意味では、福利厚生は以前から充実しています。私も出産した際は、育児休暇や産前産後休暇をしっかりいただきましたし、最近では、多くの男性社員が育児休暇を取得できているのではないでしょうか。
牧原:
そうですね。私の部下はほぼ100%近く取得しています。取りやすいというよりも、むしろ取りなさいという雰囲気になっています。
藤原:
当社グループはDE&Iに代表される多様性を重視していますからね。従業員の皆さんには働きやすい環境で長く働いてほしいものです。本来DE&Iは、多様な人材の個性や能力を伸ばし、事業の発展に活用するためのものなので、今後は外国人や障がいのある方など、より多様な人材がこれまで以上に活躍できる会社にしていきたいです。