住友不動産・住友ベークライトの共同開発エレベータ内化粧シートの端材を、オフィスの緩衝材に再活用
~意匠性・機能性向上に加え、廃棄物削減により循環型社会実現に貢献~

住友不動産株式会社
住友ベークライト株式会社
2024年2月26日


住友不動産株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役社長:仁島浩順、以下「住友不動産」)と住友ベークライト株式会社(本社:東京都品川区、代表取締役社長:藤原一彦、以下「住友ベークライト」)は、 住友ベークライトが開発するメラミン化粧シート材「金属調イノベア」の製品端材(従来、生産過程で廃棄されていたもの)を、オフィスビル内のコーナーガードとして再活用する工法を共同で開発し、住友不動産が保有するオフィスビルにおいて導入を開始いたしました。(特許出願中: 特願2024-12617/住友不動産株式会社)


今回開発したコーナーガード

今回開発したコーナーガード

再活用フロー

再活用フロー

POINT

  • 両社は、2016年7月に「金属調イノベア」をエレベーターかご内化粧シートに活用する独自工法を共同開発。
  • 住友不動産が保有するオフィスビルのエレベーター約240基で既に導入、意匠性・機能性向上に寄与。
  • 協業する中で、同製品の製造工程で、原板から必要量を切り抜く際、一定の「端材ロス」が生じることに着目。
  • 検証を重ね、今般、台車等による壁欠けを防止する「コーナーガード材」に再活用する工法の開発に成功。
  • オフィスビルの機能性・意匠性向上だけでなく、廃棄物の削減・再活用により、循環型社会の実現にも寄与。

メラミン化粧シート材「金属調イノベア」について

メラミン化粧シート材「金属調イノベア」

オフィスビルのエレベーター内装向けに、化粧鋼板と遜色ない質感とメラミン特有の耐傷・耐汚染性の機能を両立した製品「金属調イノベア」を開発しました。
既存のエレベーターへの上貼り施工を可能とするため、防災・不燃認定を取得しております。


「金属調イノベア」エレベーターかご内化粧シートへの活用

エレベーターかご内の壁面には、台車などが接触・衝突することで傷や汚れが生じるのを防ぐため、従来は保護シートを設置していましたが、かご内の意匠性を欠くものとなっていました。
金属調イノベアを化粧シートとして使用することで、エレベーターかご壁面を傷・汚れから守るだけでなく、エレベーター内全体のデザイン性を向上させることも可能となりました。

エレベータ内 金属調イノベア before/after

両社のSDGs実現に向けた取組み

住友不動産株式会社

住友不動産では「より良い社会資産を創造し、それを後世に残していく」という基本使命の下、各事業を通じた社会課題の解決に取り組んでいます。今後も環境・社会に配慮した、先々まで必要とされる価値の高い社会資産の創造を通じ、より一層、持続可能な社会の実現に貢献してまいります。


住友ベークライト株式会社

住友ベークライトは、機能性化学品を開発・製造する企業として、プラスチックの無限の可能性を追求するとともに環境・社会に配慮した事業活動をおこなっています。環境対応では、資源、創・省エネ、長寿命、3Rに着目した環境配慮型製品の開発に取り組み、持続可能な社会の実現に貢献してまいります。



【住友ベークライトのSDGsに関する取組み事例】

1. リグニン変性フェノール樹脂

石油資源の枯渇や温室効果ガスの削減などの地球規模の課題に対応するために、プラスチックの環境対応が求められています。当社では、植物を構成する成分の1つであるリグニンを利用し、既存の石油由来の樹脂と遜色ない加工性、材料特性を有した環境負荷が低減されたフェノール樹脂を開発しました。本製品は循環型社会に向けたニーズの高まりから自動車業界をはじめ多くの業界から期待いただいております。
※本製品は国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の委託業務により得られた知見を活用しています。

リグニン変性フェノール樹脂

2.「環境ビジョン2050(ネットゼロ)」の取組み

2030年度の目標「CO2排出量46%以上削減(2013年度比)」、2050年度の目標「カーボンニュートラルに挑戦」を設定し、CO2排出量削減に向けた取り組みを推進しています。
当社グループ内の工場・事業所では、太陽光発電パネルの導入や、再生可能エネルギー由来の電力を採用し、2022年度には、国内で64.7%、海外も含めると合計39.3%のCO2削減(国内・海外ともに2013年度比)を実現しています。

尼崎工場食堂棟 屋上太陽光パネルの設置例



本件に関するお問い合わせ

住友ベークライト株式会社 総務本部 コーポレート・コミュニケーション部
Tel: 03-5462-4818