2022年3月4日
住友ベークライト株式会社(本社:東京都品川区、代表取締役社長:藤原一彦)は、バイオマス原料を基材とする構成で環境に配慮し、用途に応じて各層の処方を変更した食品包装用フィルムをラインナップしましたのでお知らせいたします。
開発の背景と新製品の特長
近年、プラスチック全般に環境負荷低減が求められており、環境省の「プラスチック資源循環戦略」においても、戦略の1つに「2030年までにバイオマスプラスチックを約200万トン導入すること」が掲げられています。
また、包装用フィルムは異種原料の積層により高機能を発現する一方、各原料の分離が困難でリサイクルされずに焼却されるプラスチックであることから、焼却したときに発生する二酸化炭素が再び植物に取り込まれることで、大気中の二酸化炭素の増減に影響しないカーボンニュートラルであるバイオマス原料を最大限使用し、包装材としての安全性や利便性等の機能を確保することが求められています。
住友ベークライトは、1976年より40年以上にわたり食品用包装フィルム・シート事業を営んでまいりましたが、この度、バイオマス原料を積層することにより包装材としての機能を損なわず、フィルム1kgあたりに発生するCO2を0.5~1.4kg削減するフィルムを開発しました。 フィルムの特長
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開発したフィルムは食品用包装材としての安全性や利便性等の機能を損なわず、CO2排出量の削減にも貢献します。この新しい特長によりSDGsが掲げる環境配慮技術の拡大や天然資源の持続可能な効率利用という目標の達成に貢献できるうる商品です。
想定する主な用途
冷凍・チルド食品の包装用フィルムとして、「CO2排出量の削減」、「地球温暖化対策」に貢献します。
今後の展開
今回開発したバイオマス原料使用のフィルムを住友ベークライトの多層フィルム・シート「スミライト®」CELのラインナップに加えます。さらに、バイオマスマークの取得も進め、2024年度に5億円/年の売上を目指します。 |
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補足資料
参考:フィルムの物性試験データ
- 耐屈曲性:ゲルボフレックステスター(測定条件:25℃×100回)
- 透明性:曇度を測定(JIS K7136に準拠)
- 易開封性:15mm幅での剥離強度を測定
- 耐ピンホール性:先端0.5Rの針を押付け、穴が開いた時の荷重を測定(針速度:500mm/分)
関連情報
本件に関するお問い合わせ
住友ベークライト株式会社 フィルム・シート営業本部 P-プラス・食品包装営業部
TEL: 03-5462-4220