ご紹介
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今月ご紹介するのは、JA津軽みらいの「サンふじ」です。 同JA管轄の藤崎町で誕生したりんご「ふじ」は今や海外でも「FUJI」として知られる美味しいりんごです。ふじの発祥の地であり、りんごの日本一の産地としての誇りと責任を胸に日々取り組んでいる同JAでは、ご家庭でも長く美味しさを楽しんでいたきたいという思いからP-プラスを採用していただいています。 |
りんご王国青森のりんご
青森県の南西部の平川市に本店を置くJA津軽みらいは、地域農業の振興と組合員生活の安定向上を目指して6つのJAが合併し、2008年に誕生いたしました。
同JA管内は、西部に岩木山、東部に八甲田連峰がそびえ、平野部は地域の南北に広がっています。世界遺産白神山地に源を発する岩木川、秋田県境の奥羽山脈及び十和田湖付近を源とする平川と浅瀬石川を有し、流域の肥沃な土壌を生かして、古くから良質な米を生産する穀倉地帯として知られています。高冷山間部は標高260~1500メートルの山林地帯で国有林が広がり、昼夜の寒暖差を生かして夏秋レタス、秋にんじん、夏だいこんといった高冷地野菜が生産されています。また気象条件は、冬の積雪による春の雪解け水が大地を潤し、夏は八甲田連峰により偏東風(ヤマセ)の影響が少なく、温暖で日照に富み、恵まれた気象条件の中で農業生産が行われています。中でも日本一の生産量を誇り、りんご王国と呼ばれる青森県におけるりんご産業は、経済上のみならず、文化・観光面においても重要な役割を果たしています。
りんごの品種は、世界中で約15,000種類、日本では約2,000種類もあるといわれています。同JA管内では8月収穫のりんご(極早生種)から11月収穫のりんご(晩生種)まで約70種が栽培され、全国国内市場・海外などに出荷されています。その中でも12月から1月にかけて、りんごが最も美味しいシーズンを迎え、日本列島はまるで「サンふじ」の甘い香りに包まれているかのようです。
日本生まれの品種「ふじ」は、農林省園芸試験場東北支場(青森県藤崎町)で国光とデリシャスを両親として誕生。昭和33年に、「りんご農林1号」として農林認定品種登録を済ませると、アメリカを始めオセアニア、南ヨーロッパへ拡大され、小売店頭では「FUJI」の名称で知られています。中国でも最も栽培面積のある品種がこの「ふじ」。ほとんどが有袋栽培されて色を回すため「紅ふじ」として、生産・流通しているほどです。
「有袋りんご・ふじ」と「無袋りんご・サンふじ」
この「ふじ」と「サンふじ」ですが、袋をかけて育てる「有袋」とかけない「無袋」と育て方でりんごを名前で区別しています。
袋をかけて日に当てず「有袋」で育てたりんごは鮮やかな紅色に着色し、表皮がツルツルして皮が薄くそのまま食べやすい。加えて病害虫の被害が少ないといったメリットがあり貯蔵性が高いのも大きな特徴で、CA保存され、夏ごろまで流通します。
逆に「無袋りんご」は太陽の光を直接浴びることから糖度が高く、香りに優れています。日光のあたりかたで色ムラができやすく雨風にあたり、表皮がザラザラしやすいのも無袋ならではの特徴です。太陽(SAN)を浴びることから無袋りんごをサンふじ、サンつがるのように呼び、有袋のりんごとは一線を画しています。
海外でも栽培されることも多い「ふじ」ですが、同じ「ふじ」といっても、“本家”である日本の「サンふじ」の、着色、大きさ、香りと甘さはどの国にも真似ができません。肥培管理から剪定法、さらにシルバーマルチを敷いたり葉を取ったりして万遍なく日光を当てるなどの、独特の栽培法は、日本のりんご農家の栽培技術の粋を集めており、世界最強です。日本の消費者は、なんと幸せな国に生まれたのでしょうか。
この美味しさについて黒石青果センターを統括する鳴海 貴嗣さんは、「JA津軽みらいが管轄するりんご栽培地は、高冷地が主で、水ハケが良く昼夜の寒暖差があることにより固く身も締まり、味が濃厚で糖度と酸味のバランスがとれた美味しいりんごが栽培されています。 また栽培過程においても、JAと肥料メーカーが共同で開発した専用の有機肥料を使用し、収穫時期も熟度調査のうえ、最適な期日から収穫するよう指導しています。」「近年は最新の、内部品質センサー付き光センサー選果機を導入して8月中旬から5月下旬まで選果しています。これにより外見、着色、大きさにより8等級、8階級を選別して1個ずつ仕分けしています。また、蜜入り・糖度の判定に加え、外から見てもわからない内部障害果(果肉が茶色に変色する)を取り除いて安心・安全はもとより美味しいりんごを出荷しています。」と恵まれた地の利に加え、様々な工夫、長年の知見が相乗効果となっているのだといいます。
日本一の産地としての誇りと責任
ふじの発祥の地、青森県は日本でりんごの生産量ナンバーワンを誇ります。その青森県の最大のりんご農協であるJA津軽みらいは、この最も美味しいシーズンのサンふじ販売に細心の注意を払っています。この時期にしか味わえないサンふじの食味を、いかに、穫りたての状態をそのままに、長期間にわたって楽しんでもらうか。ここに産地としての責任と誇りを持って取り組んでいるのです。
P-プラスについても、お客様の元へ届いた後もできるだけ長い期間、美味しい状態でりんごを楽しんでほしいという観点から採用にいたったのだといいます。
りんごは、一般に低温状態では呼吸が抑制されるため、これを利用してCA(Controlled Atmosphere)貯蔵と呼ばれる低温貯蔵の技術が確立しています。これによって長い期間美味しいりんごを出荷できる体制が整ってます。
「P-プラスの採用時期は、約13年ほど前からだと思います。りんごは呼吸をすることによって、エチレンガスを発散します。この成長を促すエチレンというガスが、一緒に保管している他の作物に影響を及ぼすことがあります。実は、エチレンという植物のホルモンの作用で多くの青果は成長していくのですが、成長が早く進むということはその分早く腐敗に近づくということであり、鮮度を低下させる大きな要因になります。硬いキウイを早く食べたい時はりんごと一緒に袋に入れておくと良いなどといった知識はこのガスの作用を利用してしいます。」
と鳴海さん。
同JAから出荷され、お客様の元へ届いた後もりんごの鮮度を保持し、ご家庭の他の青果の鮮度にも影響を与えないためにP-プラスの採用を始めたのだといいます。P-プラスは低温貯蔵のCA貯蔵に対し、MA(Modified Atmosphere)包装と呼ばれる、包装内の空気をCAに近い状態、すなわち外気からの酸素の取り入れと二酸化炭素の排出の量をコントロールすることで「低酸素・高二酸化炭素」の状態にし、青果物の鮮度を保つ方法です。
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「ご家庭に届いた後も、呼吸を抑制して長期保存出来る保管方法としてP-プラスが最適であることが分かったため採用しました。」 JA津軽みらいでは、年末・年始の贈答用はもちろん、通販で注文された方には、家庭で鮮度保持してもらえるよう、化粧包装箱の中に家庭用のP-プラスジッパー袋を同梱して発送しています。消費者からの反応も上々で、1箱当りの枚数を増やしてくれと切望されるほどです。JAとりんご農家の方々の最後の一個まで、美味しいりんごを鮮度そのままに…という思い入れの産物です。 日本一のりんご産地としての誇りと責任を胸に、日々取り組むJA津軽みらい。P-プラスも鮮度保持技術でお役に立てれば幸いです。 |
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