ご紹介
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今月ご紹介するのは、JAめまんべつの「軟白ねぎ」です。 JAめまんべつが位置する網走郡の大空町という名称は、澄み切った大空、そしてその大空の下に広がる実り豊かな大地のもとで、住民が夢や希望を持ち、晴れ晴れした気持ちで暮らしていくことをめざすものとして命名されたといいます。流通の拠点となる女満別空港にほど近い女満別地区は良質な農産物を生み出す地域と知られています。 今回紹介する「軟白ねぎ」は近年市場の高い人気を得る農作物の一つです。市場からの期待に応えるべく、安定供給を実現するためにP-プラスを採用していただいています。 |
多種多様な農作物に恵まれた女満別エリア
JAめまんべつが位置する大空町は、北海道網走地方中部に広がる自然豊かな地域。市街地南部に広がる大地と網走川流域の低地によって構成され、その約半分程度が良質な農産物が生育する農用地となっています。小麦、じゃがいも、てん菜、豆、野菜など、実に多種多様な農産物が生産されており、日本最東端の米作地帯としても知られています。
「近年は、若干の気温の上昇もみられますが、基本的には冷涼な気候で、昼夜の寒暖差も大きい地域。あらゆる農産物の栽培に適した気候であるため品種も多く、JAとしては、小さな面積でも反収の上がりやすい野菜の生産を推進しています」というのは、JAめまんべつ青果課の小本将太さん。若い世代の農業従事者が多いのも、このエリアの特徴といえます。農家の母数が300世帯弱に対し、青年部には100人弱が所属。後継者問題に悩む農家があまりいないという、人材に恵まれた場所です。
「豊かな土地があり、魅力的な作物もしっかり収穫できて、収入がある。農家の方々の生産意欲も高く、若い後継者にとって魅力的な環境にあるのだと思います」
市場からの期待が集まる軟白ねぎの魅力
軟白ねぎもまた、JAめまんべつ管内の魅力的な農業の一翼を担う農産物のひとつ。付加価値が高く、市場の圧倒的な人気を得ています。
「一般的な長ねぎに比べ、白い部分が長く柔らかいのが特徴です。みずみずしいうえに歯切れがよく、生のままサラダ感覚で特有の甘味が味わえるのはもちろん、加熱することで繊維質がくずれ、特有のとろみを持つようになり旨みも増します。私も、以前から噂には聞いていたのですが、昨年、担当になって初めて食べてみて驚きました。大げさではなく、もう他のねぎは買えないとさえ思ったほどです」
軟白ねぎは、ハウスで栽培するのですが、ねぎの下部分を黒いフィルムで覆って遮光をすることによって一般的な長ねぎより、白い部分が長くやわらかくなります。産地ごとに通年店頭に並び、比較的多く出回るのは12月頃ですが、JAめまんべつでは北海道の気候やハウス栽培を駆使し、品薄となる夏から秋(7月~10月)に出荷をしています。
軟白ねぎの収穫はすべて手作業のため、規模によってはハウス一棟あたり収穫作業に一日半以上かかることもあるといいます。
収穫後はJAめまんべつの共選場にて1本ずつ空気で土と、皮を飛ばしてから、長さ75㎝、軟白部40cm以上のねぎを7つの規格に選別、出荷先の要望に合わせた包装で出荷しています。
一般的なねぎに比べ、手間はかかるのですが、その分、露地ねぎ、青ねぎに比べても高い評価を受け、高めの価格で市場に流通できているのだそうです。
「JAめまんべつの軟白ねぎは、市場の期待に応え、しっかり安定供給ができる仕組みを整えている点にも評価が集まっています。管内に点在する13戸の軟白ねぎ農家で『軟白ねぎ生産部会』を結成し、綿密な打ち合わせを実施。部会と農協が生産の計画をたて、生育期を少しずつずらしながらリレー生産を行い、担当者が農家を巡回しながら計画的に生産、出荷を調整し、市場への安定供給を維持しています」
歴史も長く、すでに30年間にわたり、この地で生産を続けており、今では約6500坪のビニールハウスで日量約250ケース(1ケースが6kg)を主に道内、関東、中京方面に出荷しているのだといいます。
「付加価値の高い農産物であることはわかっていても、どうしても手間がかかるいうことから、全国的に作付けが減っているのは事実としてあります。そんな中でも安定的供給を続けているJAめまんべつの軟白ねぎの価値も期待値も上がり続ける一方です」
首都圏へ安定供給する手段を模索
一般的なねぎと比べても、高価な価格帯で市場に流通されている軟白ねぎは、JAめまんべつを代表するブランド野菜のひとつとして、ここ数年の間、急激に認知度が高まってきました。当然、出荷するエリアも道内から関東、中京圏へと広がりを見せていったのですが、当初は鮮度保持に苦労していたといいます。
「収穫してすぐに冷蔵庫に入れて、移動をさせなければ、比較的、長く品質を保持できるのですが、現実的にはそうはいきません。当地から出荷して配送され、市場に並べられ、そこからさらに店頭へと保管温度の違う場所をいくつか経ていくうちに、葉先の黄変やとろけが発生。特に夏場には多くのクレームが寄せられていました。また、ピーク時には共選場からの出荷が追いつかずに、冷蔵庫の中で寝かす期間が生じていたのですが、従来のFG包装では、すぐに劣化がはじまり、3~4日かかって中京エリアに到着した時には、葉先がぼろぼろになっているケースも多くみられました」
やはり道東圏の農業にとって、首都圏等への輸送はネックとなってしまいます。どうしても輸送時間は短縮できない、原料も変わりないとなると、解決方法は包装材しかないだろうと結論付け、検討を開始したそうです。
「そんな中、付き合いのある資材商社で紹介を受けたのがP-プラスでした。私の前任者が調べてみると、JAめまんべつでも過去に“長いも”の包装材として採用しているという実例が身近にありました。では、ねぎはどうなのだろう?と、一昨年、住友ベークライトとともに試験を実施。ちょうど夏場にサンプルをいただいて試したみたら、すこぶる結果が良かったようです」
P-プラス採用により夏場もクレームがゼロに
小本さんが担当になった直後の、昨年の夏から本格採用に至ったのですが、夏場のクレームはまったくのゼロ。その鮮度保持力の高さを目の当たりにして驚いたのだといいます。
「正直、P-プラスを採用したことで若干資材費はアップしたのですが、その分を販売単価に上乗せしたとしても、クレームを出す事なく供給できるのであればと市場も追加支払いを容認してくれました。人気の高い軟白ねぎをクレームがなく、しかも安定供給できるのであれば、多少高い価格でも購入してもらえる。それだけ力のある農産物であることの現れだと思います」
市場が求める付加価値の高い生産物を、今後も安定供給していきたいと語る小本さん。農家の方々の意欲に応えながらサポートを続けたいといいます。
「軟白ねぎは、作り方も出荷形態も確立されていますし、意欲的な若手が生産に取り組んでいるので、市場の期待に応えられると思っています。昨年の夏の経験から、P-プラスを活用すれば絶対にクレームがないということもわかりましたので、安心して出荷できるし、さらに可能性も広がったと感じています。今後も良いものを作り、良い包材に包み、しっかり計画的に出荷供給するよう心掛けていきたいですね」
豊かな土地があり、魅力的な作物が収穫できる女満別地域で若い農業従事者と、農家の方々の意欲に答えるために奮闘するJAの皆さんの活動に「鮮度保持」という形でP-プラスが貢献できればうれしい限りです。
お客様の情報
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JAめまんべつ 〒099-2324 JAめまんべつでは、ハウス栽培により軟白ねぎの栽培を行っています。収穫約1ヶ月前程度から遮光フィルムで覆い軟白部(白い部分)が多くなるように作られており、軟白部はもちろんの事、緑の部分まで柔らかく食べられるねぎですので、バーベキューで焼いて食べるもよし、蕎麦やうどんの薬味としても生でもおいしく全ての部分を召し上がれます。ぜひ一度ご賞味ください。 |