ご紹介
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今月ご紹介するのは、パルシステム生活協同組合連合会の農産専門会社である株式会社ジーピーエスが取り扱う「産直野菜」です。 同社は埼玉県さいたま市のパルシステム生活協同組合連合会 岩槻センター内に本部を構えます。パルシステムが誇る産直野菜や農産物の「つくる人」と「食べる人」を結ぶ役割を担う企業。創業以来「消費者の購買代理人、生産者の販売代理人」という会社使命を体現した事業を一貫して行っています。 味はもちろん食の安心、安全に高い意識を持つ組合員が多いという同社への大きな期待にこたえるために業界に先立ちP-プラスを採用していただき、使い続けていただいています。 |
“供給責任”を強く意識する農産専門会社
株式会社ジーピーエスは、パルシステム生活協同組合連合会の農産専門会社。280ヶ所もの産直産地と綿密な連携をはかりながら、作付け・販売計画から、栽培管理、品質管理、受発注、物流、食品加工を展開する事業体です。
「現在、パルシステムに登録するのは100万人以上。カタログをお届けしているのが90万人、毎週ご注文をいただくアクティブな組合員さんは75万人を越えています。皆様から寄せられる膨大な注文にあわせて、青果と米の発注、入荷、検品、セットラインへの投入までの業務を担当しています」というのは、同社事業本部第1事業部の那須事業部長。
その巨大な需要に対して、数量的に過不足なく対応するのはもちろん、他の生協と比較しても、味や食の安心、安全に高い意識を持つ組合員が多いため、その期待に応え得る品質の維持にも注力しているといいます。
「栽培方法については以前から一定のこだわりはありました。産地と契約を結び、有機JAS認証を取得する『コア・フード』や、化学合成農薬や化学肥料を都道府県で定められた基準の1/2以下に削減する『エコチャレンジ』などの独自基準を定めたうえで、生産者と共に安心安全な農産物の生産体制を構築。さらに出荷前には栽培記録のデータの提出を義務付け、定期的に生産者との意見交換の機会を設けるなどしながら、品質の維持を図ってきました」(那須事業部長)。
さらに1992年にジーピーエスが誕生したことで、生産過程のみならず、物流段階における品質維持体制も、さらに強化されたのだといいます。
こちらのパルシステム生活協同組合連合会 岩槻センターには、東京、群馬、新潟、茨城、千葉、福島エリアの会員の方々に供給する農産物が集約されています。近郊の生産地から送られる農産物は現地でパッキングされた状態で入庫して検品を行い、遠方の産地から送られてくるものに関しては、すべて手作業にてパッキングしていきます。その段階で、熟練の作業者が全点チェックしたうえで、丁寧に梱包しています。
物流の現場を取り仕切る物流課の田村忍係長も「予約販売というシステムで運用する以上は、“売り切れ”と言って済む問題ではありません。しかも、スーパーマーケットのように、お客様が自分の目で見て選べるわけではなく、各家庭に直接配送される以上、その品質に間違いがあってはなりません。おのずと“供給責任”に対する意識が高まります」と語ります。
いち早く、P-プラスの可能性に注目していた
“予約販売”“自宅直送”という、一般小売りに比べて厳しい条件下において青果物を出荷し続ける同社は、複数の生産地から安心なものを集めるだけでなく、確実に届ける義務があることを自覚。産地から各家庭までの間を一定の温度を保ちながら繋ぐ“コールドチェーン”をいち早く確立し、収穫日から配送日までの期間短縮に努めてきました。現在も、現状に満足することなく、厳しい独自基準を設け、品質へのこだわり、鮮度保持技術の追及を絶え間なく続けています。
「当初は、一般的なOPP防曇袋を採用していたため、一部の野菜において劣化が見られたと、組合員からの報告があがっていました。産地からセンターまでの間は鮮度が保てていても、ここから各セットセンターを経由して組合員のご家庭に届く頃には、変色などが生じる例も少なくありませんでした。常に新たな鮮度保持方法を模索していたときに、パルシステムの主力産地のひとつである佐原農産物供給センターの担当者からご紹介を受けたのがP-プラスでした」
と述べるのは、同社の代表取締役である野村和夫専務。それは、今から20数年前のことで、まだまだ農業関係者の間でP-プラスが認識されていなかった時代のことだったといいます。
「試験的に、複数の野菜を詰め合わせてお届けする『グリーンボックス』の内包材として採用。それなりに効果が見られたので、さらに個別の野菜で検討してみようと考えました。驚いたのがオクラです。P-プラスに封入して机の上に置いておいたら、いつまでも一定の品質が保持されていた。これは何だ?という驚きがありました。まだまだ前例となる実績は少なかったのですが、P-プラスのチカラを目の当たりにし、業界に先駆け、いち早く導入することを決めました」(野村専務)
当たり前のように鮮度の良い青果物が届いている状態に
まずは鮮度の保持が難しかったブロッコリーの個包装に採用しようと考え、住友ベークライトに依頼。実験を繰り返しながら、ブロッコリーに最適な仕様を固めていきました。導入後には、枝豆、ホウレンソウ、小松菜など、徐々に使用品目を増やしていって、これまでに20品目程度、採用実績があります。
「各生産地に対してもP-プラスの使用を推進してきました。特に夏場のブロッコリーをはじめ、数種類の生産物について、生産地でパッキングする分については、P-プラスの使用を義務付ける“指定品目”とさせていただいています」(那須事業部長)
P-プラスを活用するようになってから、パルシステムが目指す、厳しい品質基準の維持が容易になったと実感。安心・安全という食のインフラが確立されたといいます。
「つくる人」と「食べる人」を繋ぐ、このシステム全体として品質を維持することが何よりも重要で、言うなれば、当たり前のように鮮度の良い青果物が届いている状態となっていることが理想です。そういった意味ではP-プラスを使用するようになって、組合員さんからの鮮度に対するご意見が激減したのは確かです」(那須事業部長)
生協のみならず、大手スーパーやネット通販会社も相次いで宅配事業に参入。業界再編が進む中、パルシステムは日本で一番、有機野菜を供給する組織としての自負があるといいます。「差別化を図ることができる、そういった強みの部分は引き続き、しっかり取り組んでいきながら、ただ購入していただくだけではなく、私たちの事業を通じて、さらに環境や生物の多様性についてご理解を深めていただきたいと考えています。そんな環境保全型農業を推進していきます」(那須事業部長)
パルシステムが目指す理想の農業に共感し、そこから生産される農産物の品質を維持しながら、最良の状態で消費者のお手元にお届けするお手伝いをしたい。これからもP-プラスの鮮度保持技術を通じて同社の力になれることがたくさんあると確信しています。
お客様の情報
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株式会社ジーピーエス 〒339-0021 当社は設立以来、「消費者の購買代理人、生産者の販売代理人」という会社使命を体現した事業を一貫して行ってまいりました。パルシステムの産直は、きれいで形のそろった野菜を作るために、農薬や化学肥料を使うことを「当たり前」にはせずに「エコ・チャレンジ」「コア・フード」など、農薬や化学肥料の独自基準を定め、健康な土づくりから大切にしています。 |