ご紹介
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今月ご紹介するのは、株式会社野菜くらぶとその生産を担う株式会社四季菜の『小松菜』です。 群馬県北部赤城高原に本部を置く野菜くらぶでは年間を通して、安心でおいしい野菜をお届けするために、気候や標高の異なる地で、地元の農家とともに生産を行っています。今回はその産地の中から赤城高原にある株式会社四季菜の日本農林規格JASの認証を受けた有機栽培の小松菜をご紹介します。野菜くらぶでは生産者がこだわりをもって育んだ野菜を安定して供給する為にP-プラスを採用していただいています。 |
有機農法で育てるこだわりの小松菜
昭和村は群馬県北部、赤城山山麓に広がる高原地帯に位置しています。夏場には冷涼な気候が続きますが、朝晩の寒暖差が大きいため、葉物野菜などが甘みをたたえ、美味しく育つといいます。レタスやホウレン草などに代表される赤城高原の野菜は、そういった気候条件に加え、自然災害の少ないエリアで安定した生産を続けています。平成10年に関越自動車道昭和ICが開通したことで、首都圏へのアクセスが飛躍的に向上。いわゆる“首都圏の台所”として機能を果たしています。
そんな昭和村に拠点を置く株式会社野菜くらぶは、現在、青森、群馬、静岡などに70軒以上の生産者ネットワークを持ち、農産物の販売はもちろん、農業技術の開発や新規就農者へのバックアップなどを事業として行っています。出荷先は特に野菜の鮮度や品質に厳しい生協や外食産業がほとんど。お客様の要求に真摯な姿勢で応えることで、絶大なる支持を獲得してきました。
野菜くらぶを支える生産者のひとつに、株式会社四季菜という生産法人があります。株式会社野菜くらぶと同じく『感動農業』という理念を掲げ、「感動を呼ぶ農業」を実践するグリンリーフグループの企業として、日本農林規格JASの認証を受けた有機栽培の小松菜とほうれん草を生産。野菜くらぶを通じてこだわりの野菜を出荷しています。
四季菜が生産する小松菜の特徴は、アクの少ないさっぱりした味わい。2012年に出身地である東京からの移住とともに就農を果たした農場長の木暮昌弘さんは、それを実現するために、一つひとつの作業にこだわりを持って臨んでいると語ります。
「一般的な有機栽培とは、化学的に作られた肥料や農薬を一切使用しないというもの。自然界に存在する堆肥を使用して栽培するということが、まず大前提となっていますが、さらに当社では、作付け前に土壌分析を実施。小松菜の生産に適した土づくりからはじめます」
葉物野菜の成長に不可欠な窒素、リン酸、カリはもちろん、石灰、マグネシウム、鉄、マンガンなどが土中に含まれる量を割り出し、その土壌に適した肥料を配合。
「常に土質が一定な状態を保っているわけではありません。どのくらいの量を生産してきたのか、あるいは天候や気候によっても変化します。ですから、作付け前には必ず土質をチェックしなおし、美味しい小松菜が育つ環境を整える必要があります」
お客様から紹介を受けたP-プラスの鮮度保持力
グリンリーフグループでは、農業とは畑で育った農産物が食べる方たちの口に届くまで、そのすべてを農業だと考え、加工や流通の過程で生産者や個性豊かな関連企業が互いに協力して品質の向上に日々挑戦しているといいます。
しかし生産者がこだわりをもって手間暇をかけて生産する小松菜ですが、どうしても流通の過程で品質の低下が起きやすく、美味しさを直接、消費者に実感してもらうことが難しい作物でもあるといいます。
流通の段階でも冷蔵庫から急に外に出したり、その後また冷蔵するということもあり、温度の変化で、表面や袋に露がつきそれが鮮度低下の原因になったり、野菜が激しい温度変化に対応しようとすることから劣化が進んだりということも少なくありません。
株式会社野菜くらぶの専務取締役である毛利嘉宏さんはP-プラスの採用経緯について「以前は一般的な防曇タイプの袋を使用していたのですが、私たちのお客様である生協さんの関連会社からP-プラスの紹介を受けました。その時は“P-プラス指定”というかたちで出荷指示を受けたものの、実際に使用してみると、その差は明らかでした。これをきっかけに野菜くらぶで扱う他の野菜にも採用が始まりました」といいます。
「コスト面では一般的なフィルムと比べると確かに割高ですが、お客様に通年で安定した品質の農産物を供給するのが私たちの使命ですから、少なくとも気温が上がる5~10月には、葉物野菜や茶豆、ブロッコリーの出荷にP-プラスを使用するようにしています」
株式会社四季菜の木暮農場長が入社をしたときには、すでにP-プラスを使用していたのですが、その評判は生産現場にまで届いていたといいます。
「やはり棚持ちが良いという話はお客様から聞いていました。P-プラス使用をご指定いただいているお客様はもちろんですが、それ以外でも、出荷スケジュールや輸送経路の問題で、鮮度保持上、多少の不安がある場合にP-プラスを使用することで、美味しい小松菜をお取引先、そしてその先の消費者の方々へお届けすることが可能になりました」
生産者のネットワークを強化し産地リレーを実現化へ
今後も野菜くらぶは生産力をアップしながら、通年に渡り安定供給を続けていきたいと語る毛利専務。「生産者ネットワークを強化し、地域と地域を繋ぎ、産地リレーを実現させていきたい。農作物を育てる基本は適地適作と土づくりです。栄養価が高く農薬使用量が少ない農産物を生産するには、できるだけ夏の適地、冬の適地、春秋の適地で農業をすることです。また、そうすることで産地が分散でき、天候のリスクを回避して、お客様への通年での安定した農産物の供給ができるようになります」
また、株式会社四季菜の木暮農場長は生産者の立場から、「有機栽培の野菜の美味しさを消費者に理解していただけるよう、さらなる品質向上に努めると同時に、お求めやすい価格が実現できるよう、効率の良い生産方法を考えていくという、相反する二つのミッションを同時に満足できるよう、工夫を続けていきたいと考えています」と語ります。
P-プラスの鮮度保持力が、これまで以上に、感動を呼ぶ農業の実践の一助になれば幸いです。
お客様の情報
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株式会社 野菜くらぶ 〒379-1207 わたしたちは野菜を、野菜が喜ぶ環境で育てます。その理由は快適な環境で育てると農薬が少なくてすみ、栄養も豊かだから。たとえばレタスは、夏は青森と群馬、春と秋は群馬、冬は静岡で栽培し、年間を通してお届けしています。そこで野菜を育てているのは、私達のグループ理念「感動農業、人づくり・土づくり」に賛同した農家の人たち、㈱野菜くらぶの独立支援プログラムを修了し栽培技術をしっかり身につけた新農業者たち、そして彼らを応援する地元農家の人たちです。 地味豊かな野菜や農産加工品を、食卓にお届けしたい。そのためにわたしたちは、想いを込めて種をまき続けています。 |