ご紹介
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今月ご紹介するのは、JA木野のスイートコーン『木野シャイニングコーンホワイト』です。 北海道十勝平野の真ん中にある音更町木野地区は、十勝を代表する野菜生産地のひとつで、道内はもちろん道外への出荷も盛んです。その主産品のひとつであるスイートコーンは、フルーツのような甘さとジューシーさ、また生でも食べられるほどの柔らかさが自慢の逸品です。特に『木野シャイニングコーンホワイト』は生産も難しい希少品。その価値の高さから音更町のふるさと応援寄附金の謝礼品にも採用されています。 スイートコーンは収穫後に急激に糖度が落ちていくので「お湯を沸かしてから採りに行け」といわれるくらい、鮮度が重要な野菜なのです。そこでギフト用の商品の出荷にP-プラスを採用していただき、温度変化・時間の経過による鮮度の低下を抑えて全国へ発送しています。 |
生産が難しく希少な『木野シャイニングコーンホワイト』
JA木野が位置しているのは、北海道十勝平野のちょうど中心部、音更町の南側に広がる地域です。十勝平野は言わずと知れた、一次産業が盛んなエリアで、主力となるのは酪農を含む農業全般。中でも小麦やイモ、豆類の一大産地となっていますが、ここ木野エリアにおいてはブロッコリーや長ネギ、ホウレンソウなどを生産する野菜農家の割合が高くなっているのが特徴といえます。
今回、ご紹介するスイートコーンも、そんな十勝エリアを代表する農産物のひとつ。
JA木野 青果課の佐藤誠司さんは、十勝のスイートコーンが美味しい理由について、このように語ります。
「冷涼な北海道といえでも夏場ともなれば、35℃超の猛暑日となることもあります。ところが朝晩はぐっと気温が下がり、20℃前後となる日もあります。この大きな寒暖差こそが、スイートコーンの甘み成分、糖度が乗ってくる要因でもあります」
もちろん、JA木野管内でもスイートコーンの生産が盛んに行われています。現在、特に力を入れているのが『ホワイトショコラ』や『雪の妖精』といったホワイト種。このホワイト種は、輝くような白をたたえる美しい見た目もさることながら、粒の皮は柔らかく、甘さも食感も抜群だと評判。
ところが一般的なイエロー種に比べて生産が難しいため、大量に市場に出回ることはなく、希少なトウモロコシとして珍重されているのだといいます。
「ホワイト種は生産地が限定されてしまいます。なぜなら周囲でイエロー系のスイートコーンや飼料用のコーンの栽培がおこなわれていると、それらの花粉が飛んできて受粉。“キセニア”という現象が発生し、色が混じってしまうなど、糖度が極端に落ちる可能性もあります」
また、収穫時期を見誤るとすぐに過熟。あっという間に食感も固くなり、甘さもすぐに落ちてしまうのだとか。さらに収穫後はすぐに鮮度の劣化がはじまるため、徹底した品質管理を行いながら、独特の食感と味を守る必要があるのだといいます。
「収穫したらすぐに真空予冷によって芯温を0℃帯まで下げた状態で冷蔵貯蔵。速やかに選果を行い、梱包材に蓄冷材を込めたうえで出荷します。とにかくできるだけ常温にさらさないよう厳重管理をしているのです」
さらに2年前から選果場にX線による選別機を導入。先端の身の詰まり具合が皮を剥かずに掌握できるようになったのだといいます。
一連のフローはもちろん、十勝の気候風土に最適な品種の選定など、様々な工夫と取り組みにより、6年目を迎えた現在、当初、約3haだった農地面積も今では22haまで拡大。厳しい検査にクリアした生産物が、独自ブランドである『木野シャイニングコーンホワイト』として出荷されているのです。
P-プラスであれば間違いないという安心
そんな『木野シャイニングコーン』の包装、中でもギフト用の商品の出荷にP-プラスが採用されています。
「P-プラスの存在は以前から認識していました。私たちJA木野の主要生産物のひとつであるブロッコリーについて検討を進めていたのですが、採用には至っていませんでした」ところが、『木野シャイニングコーンホワイト』のギフトパックの出荷に注力するにあたって、再びP-プラスに着目。そこには『木野シャイニングコーンホワイト』の品質に対するJA木野の強いこだわりがあったといいます。
「昨年までは発泡スチロールを使用して出荷をしていました。しかし、せっかくオリジナルブランドを展開しているので、もう少し見栄えのよいパッケージを用意したいと考え、デザインの自由度が高い段ボールを選択。ところが、例え蓄冷材を同梱したとしても、鮮度保持に対する多少の不安が残されていました」。
収穫から出荷に至るまで、徹底した温度管理をしているにも関わらず、消費者の手元に届くまでの間で味の劣化が進んでしまったら、ここまでの苦労も水の泡となる。JA木野は、品質保持の最終ランナーとしてP-プラスを選んだのだといいます。
「P-プラスの実力はすでに理解していました。P-プラスに封入して蓄冷材を敷き詰めた段ボールで出荷すれば間違いないだろうという確信は最初からありました。やはり、ギフト商品となるので、“間違い”があってはなりません。届いたスイートコーンの品質が悪ければ、受け取った方はもちろん、贈った側のお客様にもご迷惑が掛かってしまいます。ここは多少の予算を掛けてでも、ギフトとしての付加価値と安心を優先すべきだろうと考えました。長い目でみて、リピーターを作ることを最優先事項として捉え、採用に踏み切ったのです」
安定的な農業経営のためにできること
この8月、新パッケージとして初めての出荷となるという『木野シャイニングコーンホワイト』。真価が問われるのはこれからではあるが、佐藤さんはP-プラスの鮮度保持力に信頼を寄せているため、不安な要素は微塵もないといいます。
「北海道の農業従事者はこれまで、生産物のロジスティックについて工夫を重ねてきました。だからこそ鮮度保持袋の価値を認めながらも、コストに対してもシビアな目を持っています。その一方で、選果場でも人手不足の問題は深刻化しつつあります。ですから、例えばブロッコリーを自動でP-プラスの袋に詰めるような機械とセットで効率も良くなるような提案をいただけると、恐らく多くの北海道の生産現場で爆発的にP-プラスが普及する可能性があると思っています」と期待を寄せています。
JA木野は、大規模農業を展開していることが多い十勝エリアの中では一人当たりの農地面積も小さいほうで、決して大量の農産物を出荷しているとは言えないといいます。だからこそ、ひとつひとつの品質を重視。手間暇をかけた農産物にこそ消費者の信頼が集まると確信しています。
「農産物にも流行があり、浮き沈みはあります。安定的な農業経営のためには、やはり流行り廃りに流されず、永続的に出荷できるような生産物づくりに取り組む必要があります。永続的に愛されるためには、“味”はひとつの指針となっていて、美味しい農産物の鮮度を保った状態で出荷を安定的に続けていれば、必ずそれを理解してくれるお客様が現れ、そして連鎖的に増えていくと思っています」
JA木野から直送される美味しい農産物のファンをひとりでも多く作っていくことで、永続的な農業経営が実現できるのです。P-プラスも安定した品質保持の一助となれば幸いです。
お客様の情報
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木野農業協同組合(JA木野) 〒080-0301 北海道十勝・音更町(おとふけちょう)で大事に育てられた白いとうもろこし「木野シャイニングコーンホワイト」は、シャキシャキとした食感で、フルーツ並みの甘さが特徴です。生でも食べられるほど、粒皮が薄くやわらかいので、是非1度は生でかじってご賞味ください。「木野シャイニングコーンホワイト」は8月中旬から出荷が始まります。 |