ご紹介
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今月ご紹介するのは、JA秋田おばこの「あきたの枝豆」です。 枝豆は秋田県、JA、全農あきた、関係市場が一丸となり、“オール秋田”体制で注力する重要な作物です。消費者ニーズに応えるため、枝豆部会独自で試作試験圃を設置し、良食味品種の選定や内部品質分析に力を入れています。 このこだわりぬいた旬のおいしさを、たくさんのお客様に楽しんでいただけるようにP-プラスを採用していただいています。 |
“オール秋田”体制で、バックアップ
平成10年4月、秋田県南部に位置する大曲仙北地区の1市10町3村に点在していた20のJAがひとつになり、新生JAが誕生。“秋田で生まれ育った娘さん”を意味する“秋田おばこ”という名が公募によって命名されました。
JA秋田おばこが管轄する区域は、鳥海山系、奥羽山脈に囲まれた仙北平野。雄物川と、その支流である玉川に沿って広がる、日本有数の穀倉地帯として知られています。ブランド米の先駆けとなった「あきたこまち」が生まれ育った豊穣な土地では、ホウレンソウやアスパラガス、トマト、きゅうりなど、いわゆる園芸作物も美味しく、豊かに生育。中でも枝豆は、秋田県全域で生産が盛んに行われている重要作物のひとつに数えられています。
JA秋田おばこの枝豆部会は、300人以上の会員で構成された管内最大の組織です。佐々木義文さんは、その部会長として、定期的な意見交換や研修会などを運営。生産性向上や出荷物の品質保持に努めているといいます。
「枝豆の出荷自体には、それほど歴史があるわけではありません。以前は自分たちが食べる分だけ作っている状況でした。昭和56年に転作面積の拡大に伴い、この部会が設立。秋田県全体で枝豆の生産に力を注ぐようになり、その後押しもあって、本格的な枝豆生産、および首都圏市場への参入がはじまりました」
現在では年間650トンを生産するまでに拡大。東京、横浜、名古屋、大阪へと販路も広がり、特に東京都卸売市場大田市場においては、7~10月の期間において秋田県産の枝豆が席巻し、過去2年、“取り扱い量日本一”になっており、中でもJA秋田おばこの貢献度は非常に大きくなっています。
「本年度から、枝豆共同選別事業を導入。もっとも人手のかかる選別から包装までの作業を機械化することで、効率よく、状態の良い枝豆を出荷できる体制が整いました。また、県の農業試験場が、秋田の気候にフィットした品種改良に注力。秋田県、JA、全農あきた、関係市場が一丸となり、“オール秋田”体制で、秋田の重要作物として枝豆生産をバックアップしてくれています」
秋田の枝豆の特徴は、その粒の大きさ、そして口の中いっぱいに広がる香りと、強い“うまみ”にあるといいます。
「特に“あきた香り五葉”という品種は評判が良いです。私も30年近く、枝豆生産に従事し、様々な品種を扱ってきましたが、その中でも一番おいしい。秋田の農業試験場が、この地域特有な気候や土質などといった生産環境や条件をしっかり理解し、最適な品種を改良してくれたおかげでしょう。この美味しい枝豆をたくさんの消費者にお届けしたいと、そんな思いで枝豆部会を運営しています」
美味しい枝豆を届けたいという思いをサポート
そんなJA秋田おばこ枝豆部会がP-プラスの利用を開始したのは平成14年のこと。
「当初はニット袋を使って出荷していましたが、日持ちが悪くて、せっかく鮮度の良い美味しい枝豆を出荷しても、品質劣化によるクレームが多く寄せられるという状態でした。やはり、市場までかなりの距離がありますからね。その後、P-プラスではない別の袋を使って出荷していたのですが、多少、品質は改善されたものの、やはりクレームが少なからずある。私たちは、とにかくこの美味しい枝豆を消費者に届けたいという気持ちでいっぱいでしたから、どうにかできないものかとずっと悩んでいました」
そんなときに、大田市場のほうから“P-プラスを使ってみては?”との提案があったのだといいます。
「早速、秋田の農業試験場にP-プラスを持ち込んで実験をすることになりました。P-プラス以外に、鮮度保持効果を謳った袋を作っている会社が2~3社あったので、すべて取り寄せて比較したのだと聞いています。私も試験場とは別に、自分でもこの目で確認しようと考え、収穫した枝豆をP-プラスに詰めて放っておいたのですが、本当に驚きました。三週間たっても見た目が全然変わらない。味は、正直言って多少落ちるには落ちますが、それでも従来の袋とは比べ物にならない。これだったら名古屋や大阪まで出荷できるのではないか?と思いましたね」
出荷時期が限定されている枝豆が大田市場に集中してしまうと、市場単価が極端に下がってしまうこともあるといいます。
「大田市場だけでなく、名古屋や大阪までカバーできるようになると、生産者の利益保護の観点からしても非常にありがたい。また、現在は秋田全県で袋のデザインを統一しているので、もし、出荷する作物不足が発生しても、市場や消費者にご迷惑をかけないよう、近隣の生産地と融通しあいながら出荷量を確保することもできます」
生産者の意識向上に努める枝豆部会
秋田産の美味しい枝豆を、ひとりでも多くの消費者にお届けしたいとの思いから、使用を開始したというP-プラス。しかし、佐々木さんはP-プラスの性能に頼りきっているだけではいけないとも考えているといいます。
「まずは美味しい枝豆を作って、最適なタイミングで出荷するという、生産者としての基本的な心構えは重要。そういった考え方は常に部会内で共有し、意識向上に努めたいと思っています」
あくまで生産物の品質にこだわり、常に生産手法や部会員の意識向上を追求するJA秋田おばこの枝豆部会。P-プラスはこれからも、そのモチベーションをバックアップできればと思います。
お客様の情報
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JA秋田おばこ(枝豆部会) 〒014-0102 JA秋田おばこ枝豆部会では、生産者一丸となり品質向上に努めています。早い品種は7月下旬から出荷が始まりますが、8月下旬から9月にかけて湯あがり娘、あきたさやか、あきた香り五葉などの“香り豆”、晩生の秘伝など次々に出荷されて、10月下旬までお楽しみいただけます。 |