静岡県温室農業協同組合クラウンメロン支所【クラウンメロン】

ご紹介

今月ご紹介するのは静岡県温室農業協同組合クラウンメロン支所の最高級マスクメロン『クラウンメロン』です。

マスクメロンのシンボルとされているT字形のつる。これは1本の木に1つの果実だけを実らせたことの証明です。1個の果実に1本の木の全栄養を注ぎ込んではじめて、果物の王様といわれるマスクメロンが育つのです。

そのなかでも最高の名を冠せられているクラウンメロン。P-プラスは、そんなクラウンメロンを香港やタイに輸出するお手伝いをしています。



大正時代に端を発する袋井の温室メロン栽培

静岡県の西部に位置する袋井市は、一年中温暖な気候に恵まれたエリア。日照時間も長く、豊かな清流に囲まれた肥沃な土地では、特産の「ふくろい茶」をはじめ、イチゴや米など、多彩な農産物が生産されています。中でも温室メロンの産地としては、量・質ともに国内トップクラスと認識。全国的に見ても珍しい専門農協である「静岡県温室農業協同組合クラウンメロン支所」が、温室マスクメロン農家を支援し、その生産活動を支えています。

「この地でメロン栽培がスタートしたのは大正10年のこと。間もなく100周年を迎えます。当時、地元の大工さんがガラスの小さな温室を作ったという話が記録に残っています。恵まれた日射を温室に取り込むために、三角屋根の2/3を南側に、残り1/3を北側に向ける工夫をしたのですが、その形状は今でもこのエリアの温室の特徴として残されています」という中條支所長。

3軒の農家から始まったメロン栽培も今では215名にまで拡大。全国13都市に向けて、年間32万ケース×6玉もの量を出荷するに至るまで成長を遂げています。

静岡県温室農業協同組合クラウンメロン支所が扱うのは、果物の王様といわれるマスクメロンの中でも最高の品質を誇るクラウンメロン。大正時代にイギリスから渡ってきた“アールス・フェボリット種”の血統を守りながら改良を重ねてきた、見た目にも美しく、味わい深い珠玉の逸品です。

「甘さを売りとするメロンは他にもたくさんありますが、どうしても成熟が進むと糖度が下がる傾向かあります。私たちのクラウンメロンは糖度15度を維持したまま、さらにそこに“旨み”が加わっていきます。また、表皮ぎりぎりまで甘くおいしい果肉がぎっしり。多くの愛好家を魅了してきました」

その高品質が保たれ続けてきた理由は、ひとえに生産者の努力と静岡県温室農業協同組合を中心に構築された品質管理体制にあるとのだと中條支所長はいいます。

「とにかく手間がかかります。一本の木にひとつの果実だけを実らせ、地面の上に転がせるのではなくベッドの上で生育させます。さらにその日の天候に合わせて、毎日水をかけるのですが、その水かけの技術がメロンの品質に大きな影響を及ぼします。私たちは、そんな生産者に対して、技術指導や資材の共同購入といったかたちで支援を行ったうえ、しっかり検査を施し、日本全国の消費者の元へと出荷しているのです。


タイのバンコクへ出荷した際に気付いたこと

そんな静岡県温室農業協同組合クラウンメロン支所がP-プラス包装を採用するに至った背景には、東南アジアを中心とした諸外国に対する農産物輸出への挑戦があったといいます。

「国内においてデフレ志向が進行し、“高級品”と認識されているクラウンメロンの需要にも少なからず影響を与えていました。この現状を打破するために、海外へ販路を広げようと、数年前からタイのバンコクへの出荷にチャレンジしていました」

昨年の11月、現地のホテルでクラウンメロンのお披露目会を実施したのですが、想定以上にメロンの熟度が進行。ツルや表皮など見栄えの劣化も見られたのだといいます。

「よくよく考えてみたら、冬場を迎える日本の環境に合わせて栽培していたわけですから、気温30℃というタイの気候に適合するわけがない。不覚にも現地に入ってみて、“そりゃそうだ”と気が付いて、急きょ対策を練る必要が生じました。そこで、各方面で調査をしたところ、袋井市長経由でP-プラスを紹介していただき、静岡県農林技術研究所で保存試験を実施することになったのです」

試験を行った時点で、ツルや表皮の劣化の進行の抑制が目視で確認できたため早速採用。P-プラス包装のメロンの出荷を開始したのですが、その翌年の夏場を迎えた頃に、急激に包装に対する反響が大きくなったといいます。

「タイのお客様からの評価が高まり、“P-プラスに包装して出荷してほしい”というオーダーが急激に増えました。元々、東南アジアでは日本の高級果実に対する評価も関心も高いため、P-プラスによって鮮度という付加価値が加わり、さらに注目が集まるようになりました」


“食べごろ”の状態でお届けしたい

現在は、タイのみならず、マレーシア、台湾からの引き合いも急増。そこには必ず、P-プラス包装の条件が付加されているといいます。

「“クラウンメロン”のマークを印刷したP-プラスで包装し、東南アジア各国の店頭に並べることで、他の果物との差別化が図れるようになりました。品質保証とブランディングが同時にアピールできる点に可能性を感じています。そもそも“食べごろ”を判定するのが難しい果実だし、これまでは消費者が購入した時点で、すでに“食べごろ”を超過していたというケースも多々ありました。せっかくおいしいクラウンメロンをお届けしているのですから、最高の状態で食べていただきたい。P-プラスを採用したことで、そんなシンプルな思いが遠い外国の方にもお届けすることができるようになりました」

袋井発のおいしいメロンが世界中の人々の手元に、食べごろの状態でお届けしたい。そんな生産者の思いを遂げるために、私たちのP-プラスがお役に立てるのであれば、これほど嬉しいことはありません。

お客様の情報

静岡県温室農業協同組合クラウンメロン支所

    〒437-0056 
    静岡県袋井市小山219番地

    

クラウンメロンは見て、食べて、両方楽しんでもらえるメロンです。一度食べたお客さまが、「もう一度食べたい!」と言っていただけるようなメロンづくりを組合員一同がこころがけています。