アール企画【鳥取茶豆】

ご紹介

今月ご紹介するのは株式会社アール企画の「鳥取茶豆」です。

取鳥県に根差した地域密着企業として設計コンサルティング事業やフィットネスクラブ運営の傍ら、平成19年に農業ビジネスに参入し、西日本では珍しい茶豆の栽培に取り組んでいます。

名山大山(だいせん)の懐のミネラル豊富な土壌で育った薫り高い枝豆の鮮度を保って消費者にお届けするためにP-プラスを採用していただいています。



未経験からスタートした枝豆栽培

東西方向、横長に伸びた地形を有する鳥取県は、西日本有数の農業県として知られています。千代川、天神川、日野川の三大河川を中心に開かれた水田地帯では米の栽培が盛んに行われ、日本四大名山のひとつに数えられる大山山麓の肥沃な黒ぼく地帯には、日本一の出荷量を誇る梨をはじめとする果樹畑が広がっています。さらに海岸線に沿って続く砂丘地帯ではラッキョウ、長芋、白ネギなどが栽培されるなど、それぞれ特色ある環境の中で地域ならではの特産品が生産されています。

そんな鳥取県に根差した地域密着企業として、建設コンサルティング事業やフィットネスクラブ運営に従事していた株式会社アール企画が、農業ビジネスに参入したのは平成19年のこと。フィットネスクラブ会員との何気ない対話から着想したと梁正夫社長は言います。

「意識の高い会員さんからの要望もあって、健康食品について調べていたところ、大豆の効能に行きつきました。ちょうどその頃、農業を営んでいる知人から“作ってみないか”と誘われたのもきっかけとなりました」

大豆の中でも、兵庫県・丹波エリアで栽培されている黒豆に注目したという梁社長。5.7ヘクタールの農地を借り入れ、農業経験のない社員たちの手で枝豆栽培を始めたのだといいます。

「鳥取は丹波エリアに気候がとてもよく似ている。地域の農家さんからアドバイスをいただきながら、見よう見まねでやってみました。それなりに美味しい黒豆の枝豆ができて評判も良かったのですが、正直言って最初の5年間は採算が合わず、事業として成立はしていなかったのです」

ところが、新潟在住の知人から紹介された茶豆に出会ったことで、その流れが大きく変わったのだといいます。

「新潟で大規模農場を経営している知人が作った茶豆を食べて衝撃を受けました。そもそも関西圏では茶豆が市場に出回ることが少なく、ほとんどが丹波や岡山産の黒豆。これからは、関西にも茶豆の時代が到来するのではないかという予感もあって、すぐに種を分けてもらいました」

自社の農園で試してみると、どうやら栽培も可能と判断。その翌年には大幅に茶豆にシフトしたのだといいます。

「そこから、ようやく当社の農業事業も軌道に乗りはじめました。今では11ヘクタールまで農場を拡大し、1日700kgの枝豆を7月末から10月中旬まで出荷しています」


P-プラスとの出会いが市場拡大のステップに

株式会社アール企画が生産する鳥取茶豆の特徴は、畑に立っただけでもにおい立つような、その鮮烈な香りと、ほおばると口いっぱいに広がるうまみにあるといいます。

「どうせ作るなら徹底してやろうと思いました。化学肥料は一切使用せず、豚、牛、鳥をブレンドしたたい肥をまいて、しっかり土づくりを行ったうえで栽培しています。また、水はけのよい傾斜のある畑で栽培することで、水に弱い大豆の苗を保護。手間暇かけて栽培することで、この味と香りが生まれるのです」

飽くなき探求心と決断力により、手探りではじめた枝豆栽培にも徐々に手ごたえを感じ始めていた梁社長。もちろん、枝豆の拡販にも経営手腕を発揮していきます。

「まずは大阪市場に売り込みに行きましたが、枝豆そのもの味や品質は認めてくれても、鳥取から運搬する際の鮮度保持に不安があるという話になりました。知人にアドバイスをもらうと、機能性の高い包装材があると教えてくれました。すぐにインターネットで検索したら、住友ベークライトのP-プラスという商品がある。ホームページ上に、こまかな実験データが掲載されていたので、これは間違いないと即決。すぐに発注することにしました」

納品されたP-プラスに枝豆を入れ、自分で試してみたところ結果は期待通り。全面採用することに決めたのだといいます。

「大阪市場の方々も、P-プラスのことはご存じで、“それに入れておけば大丈夫だ”と安心してくださったのは大きいですね」


将来的には“6次産業”化を目指す

自社の農業事業をさらに発展させて、将来的には俗にいう“6次産業”化したいという梁社長。現在はその足場を固める段階ととらえ、生産性のアップと農場の拡大を同時に進めていくといいます。

「今年から本格的な機械化にも着手しています。そうなると当然、袋詰めもオートメーションにしていかなくてはなりません。現在はジッパータイプのP-プラスを採用していますが、今後は長いロールでラインに流し、圧着する必要も出てくると思うので、住友ベークライトさんと相談しながら、効率化を進めていきたいと思っています」

未経験からスタートした農業事業に対して、しっかりしたビジョンを持ち、着実に発展させ続けている株式会社アール企画。P-プラスのチカラが同社の事業拡大の一助となれれば幸いです。

お客様の情報

株式会社アール企画

    〒680-0863 
    鳥取県鳥取市大覚寺150-78

    

「鳥取茶豆」は、ミネラル豊富で良質な土壌環境の鳥取で育ちました。農薬を必要最小限に抑え、有機肥料による栽培を行っており、草取りも全て手作業。最初から最後まで人の手で大切に育てられた枝豆です。