ファーマインド【真の実シリーズ】

ご紹介

今月ご紹介するのは、株式会社ファーマインドです。

同社は店頭での販促資材の開発、企画の事例をはじめとした情報提供も行うなど、国産青果物の生産から流通、販売支援まで幅広い活動を展開しています。

株式会社ファーマインドの『真の実』シリーズはおいしさはもちろん“食べごろ”となっていること、希少で珍しいこと、生産過程においてこだわりがあること、そして糖度センサーなどを活用した客観的な味評価をクリアしていることといった、4つの条件のいずれかを満たした青果物だけを厳選したプレミアムブランドです。その1ランク上の美味しさを保持してこだわりあるお客様へお届けする為に青果物の特性に合わせP-プラスを採用していただいています。



選りすぐりの青果物を集めた『真の実』シリーズ

株式会社ファーマインドは、バナナの追熟加工のパイオニアとして、国内最大級の加工能力を有する企業です。

北は北海道、南は福岡まで、日本全国に14か所の加工・物流拠点を保有しています。それぞれの生産物に合わせて設定可能な3つの温度帯が用意されている、独自の定温物流システムを構築。生産地から小売店の店頭までを一貫した最適温度で繋ぐことで、単なる“棚持ちの良い”商品ではなく、鮮度が良くおいしい状態の国産生産物を消費者にお届けする、広域流通を可能としています。

豊富な商品ラインナップの中でも、ハイエンドな位置づけとなる『真の実』シリーズは、そんな同社の機能のすべてが体現されたものといえます。独自の追熟加工を施すことで“食べごろ”となっていること、希少で珍しいこと、生産過程においてこだわりがあること、そして消費者アンケートや糖度センサーなどを活用した客観的な味評価をクリアしていることといった、4つの条件のいずれかを満たした青果物を、日本全国の生産地から選定。コンセプトやネーミング、パッケージデザイン、包装状態や個装分量などを含む商品開発を行い、同社の物流システムに乗せて流通しています。

本当の“食べごろ”を知るプロが提案する、新たな“青果のかたち”として、消費者の間で評判を集めており、濃厚な味わいを持つアボカドや糖度センサーで選別したりんご、甘味たっぷりのにんじんなど、数多くの人気商品が生まれています。

夏にこそおいしいサツマイモに商機がある

この『真の実』シリーズを手掛ける株式会社ファーマインドの商品生産力は、消費者のみならず、生産者にも大きなメリットをもたらしています。

定番のヒット商品となっている「甘い夏いも」は、“夏のサツマイモは売れない”という業界常識を覆した画期的な商品。企画を担当したマネージャーの眞城さんは、サツマイモが売れない夏に、おいしいものを提供することに商機があると判断したのだといいます。

「JA全農青果センター㈱神奈川センターさんを介して、茨城県のJAなめがた管内で生産されている小ぶりのサツマイモと出会いました。JAなめがたの貯蔵技術と当社のロジスティックを活用し、夏においしいサツマイモを市場に投入しようと、生産者やJAの方々にロジカルに提案。賛同をいただいたことで商品化が実現しました」

この「甘い夏いも」の特長のひとつが、冷やしても、しっとりおいしいということ。だから、夏は、冷蔵庫に入れてクールにたのしむ「冷やしいも」がおすすめです。さらに、アイスクリームをのせても相性抜群。いろいろなおいしさをお楽しみいただけます。

販売を開始して3年が経過。特に近年は、自宅でも調理がしやすい小さなサイズのサツマイモの人気が高まっていることを受け、需要も増加しているのだとか。発売当初に設定された単価の2倍近くで取引が行われるまでとなり、産地活性化の好事例となっています。

現在は、月間100トンを『真の実』ブランドにて流通していますが、これをJA全農青果センター㈱神奈川センターにすべて集約し、梱包出荷作業が行われています。


夏のサツマイモ流通の抱えていた問題を解決

開発されたばかりの結露防止タイプのP-プラスを、いち早く採用したのは、夏のサツマイモならではの問題を解決したかったからだと眞城さん語ります。

「夏のサツマイモは傷みやすいという問題がありました。そもそも、袋に入れて流通するということ自体、カビや腐敗が進行するリスクがあるのはわかってはいました。しかし、私たちはこれまで誰もやってこなかったことにチャレンジすることに意義と商機があると捉えていたのです」

上司に相談したところ、他の担当者が扱っていた別の青果の袋にP-プラスが採用されていることを聞いたのだという眞城さん。

似た悩みをもつ秋冬ニンジンでまずは効果を試してみました。「春ニンジンの収穫がはじまる直前の4月に出荷する秋冬ニンジンは、どうしても発芽がしやすいため、それを抑えるためにP-プラスを使ってみようと考え、住友ベークライトさんに相談を持ち掛けました。その際に、結露防止機能が付加された新製品が開発されたばかりだといいます。サツマイモの痛みの原因は結露であることは明らかだったので、すぐに実験をすることにしました」

結露防止タイプのP-プラスに封入したサツマイモを、JA全農青果センター㈱神奈川センターから九州まで運送し、量販店のバックヤードで1週間ほど保管してもらったといいます。

「それだけ時間が経過してもカビが発生しないことがわかり即決で採用しました。確かにコストはあがりますが、私たちは日本全国に商品を流通させて、美味しい状態でお客様のお手元に届けなければならないというミッションを負っています。配送賃をかけてお届けしたけれども腐っていたとしたら、当然、返送されて廃棄しなくてなりません。その手間や費用を考えれば安いものですし、何よりもお客様や消費者の方々の信用を獲得できるのですから、費用対効果は大きいと判断しました」

“三方よし”の状態を実現するために

結露防止タイプのP-プラスを採用して以来、“ファーマインドのサツマイモは腐らない”と評価が高まり、他社との差別化を図ることができたという眞城さん。「私たちが目指すのは“三方よし”の状態です。当社にとっての“よし”は納品ロスを出さないこと、お客様にとっては、店頭にある商品の品質が一日でも長く保てること、そして消費者にとっては自分が購入した商品の状態が常に良好であること。この状態がキープできれば、商品流通の回転が良くなって、最終的には農家の方々に還元されるのです」といいます。

そのためには、住友ベークライトが提供するP-プラスの存在は必要不可欠。「これからも新しい商品を開発し、提案を続けていかなくてはなりません。相手を説得するためには科学的な根拠が必要です。研究機関を有して、そこでしっかり調査を行い、明確な数値データを出せることが住友ベークライトの強みですから。これからもしっかりパートナーシップを強化していければと思います」

青果物流通の可能性を広げ、その企画力によって農作物の魅力を存分に引き出すことに成功している株式会社ファーマインド。P-プラスのチカラが同社の事業拡大の一助となれれば幸いです。

お客様の情報

株式会社ファーマインド

    〒101-0031 
    東京都千代田区東神田2丁目5番12号 龍角散ビル4階

    TEL: 03-5822-1350

「ファーマインド」とは、産地と生産者の想いを食卓にお届けする意味も込めて、Farm(農場)とMind(想い)をあわせて名づけたものです。国内で最大のコールドチェーン物流システムだけでなく、生産者と消費者を繋げるソフトとしての技術も含めた、青果流通企業として、持てる機能を効率的、かつ有機的に提供しています。