JA全農岐阜【岐阜えだまめ】
※今後順次「まめたん」デザイン袋に切替え予定 |
8月、夏真っ盛り。昨年は7月に入ったら猛暑だったのに比べ、今年は下旬の海の日に関東から西日本は例年並みのゆっくりとした梅雨明け。が、とたんに夏本番がやってきました。さて、8月を彩る野菜といえば、何といってもエダマメです。夏休みに入った子供たちのオヤツに、夕方ともなれば冷たく冷やしたビールのお供に…。8月のエダマメは、登熟期を迎えて香りも甘みもバッチリ!エダマメの食味も本番なのです。
全国レベルで見れば、エダマメは関東から東北地方が主要産地なのですが、実は、関西から西日本における主産地は岐阜県です。岐阜産のエダマメは、JAぎふ管内の島地区を中心に生産され、4月の下旬から始まり7~8月にピークを迎えたあと、秋は11月上旬まで何と半年以上も供給できる産地。関東、東北の産地ではまずあり得ないほどの、長期作型を持った産地として不動の地位を築いています。
7月下旬、今年もJAぎふのホームページでは、『JAぎふのえだまめ部会が生産する露地栽培の「岐阜えだまめ」の出荷が最盛期を迎えました。今年度は、233戸の枝豆部会員が約190ha作付けています。出荷は11月まで。昨年より150トン多い1100トンの出荷が見込まれています。今年度の生育は良好です。』という消費者向けのメッセージがアップされ、岐阜市内の同JA枝豆選果場から、日量約15トンものエダマメが京阪神市場を中心に、地元・岐阜市場へと出ていきました。
同JAのエダマメが、中京、京阪神市場で評価されるのは、単にシェアが高く安定供給されるからだけではありません。その品質、食味に定評があるからです。なによりもこだわっているのは、収穫したての鮮度、食味をいかに保持して消費者に届けるか、ということ。そのため枝豆部会の生産農家は、朝方収穫したエダマメを選別のうえ水洗いし、再度選別し、時間を置かず農家の予冷庫に入れ粗熱を取り、夕方には集荷場へ搬入し、その後、選果場にてそれを一晩予冷したあと、翌朝から選別ラインにかけて更に選別したうえで、MAフィルム(P-プラス)で個包装して出荷されているのです。一晩予冷とP-プラス効果で、小売店頭での棚もちの良さと消費者からの食味への評価は、他産地にはみられないものだ、というのが卸売市場のセリ人の声です。
同JAからも、HPなどを通じて「安心・安全」だけでなく“美味しさ”アピールに余念がありません。『長良川流域のきめ細かな砂壌土で栽培。防虫ネット栽培や化学合成肥料・農薬を通常の3割以上削減した「ぎふクリーン農業」の栽培基準を実践し、大粒の実と甘さ、濃厚なコクを備えたエダマメ生産に努めています。』
エダマメの生産・流通における近年のキーワードは「食味重視」です。早出しの時期にも品種を厳選し、8月以降の晩生種も増えていること。パッケージが鮮度・食味保持できるP-プラスなどMA包装に統一されてきたことがそれを裏付けています。シーズン後半の出荷が増えたことで販売が長期化し、市場への入荷は全体としても漸増傾向です。食味重視の枝豆にとっては好ましい傾向だといえます。
※今後順次「まめたん」デザイン袋に切替え予定 |
しかし一方で、長期化するエダマメ販売は産地からの積極的な消費宣伝を必要とします。すでに岐阜エダマメは、岐阜市の特産として評価が定着していますが、同部会では今年度から、さらなる知名度アップや販促につなげるため、イメージキャラクター「まめたん」を活用した新たな取り組みも始めました。消費地での販促イベントや消費者を招いた収穫体験などの催しを通じてキャラの浸透を図る一方で、今後は、包装フィルムに「まめたん」をプリントして消費者への周知を一段と高めていこうとしています。 日本人はエダマメ好きの民族です。ただでさえ国産が少ない大豆を、まだ青いうちに食べてしまうのですから外国人からすれば不思議な民族。エダマメ好きが高じて、一年中、美味しいエダマメを要求します。岐阜エダマメは、そんなワガママな消費者の期待に応えてくれることでしょう。 |