2012年7月のP-プラス青果物
JA利根沼田【ミネラル枝豆】

ご紹介

いよいよ夏本番。学校も夏休みに入る7月下旬ともなると、エダマメも本格シーズンに突入します。ふっくらして味の乗ったエダマメは、ビールのお供だけでなく、子供たちにも大人気。エダマメ消費調査によると、意外にも女性30代~40代がいちばん食べているという結果が出ていますし、10歳未満の子供もけっこう食べているといいます。要するに、一家揃って愛される夏の野菜なのです。

そんな夏本番の産地のなかで、最近とくに支持されているのが群馬県。なかでもこの時期、スーパーでの定番商品となっているのがJA利根沼田の「ミネラル枝豆」でしょう。

まず「ミネラル枝豆」を育む産地環境をみてみましょう。JA利根沼田地区は、群馬の北部、北に谷川岳・武尊山、南に赤城山と2000m級の山々に囲まれて、西に利根川の源流、東に尾瀬の雪解けの片品川など、たいへん水と緑の自然に恵まれた地区です。そんな自然環境のなか、エダマメの栽培地区は標高350~800mという準高冷地。夏場は昼と夜の温度差があり、また土壌も火山培土で排水性が良く、グルタミン酸や糖分など野菜本来の食味を良くする自然条件に恵まれています。

それだけではありません。100名を上回るエダマメ農家は、約46haの栽培圃場で「こだわり土作り」を実践しています。土壌分析のうえ不足するミネラル成分を補う「ミネラル農法」と有機肥料を中心に減化学肥料栽培を組み合わせ、「健康な土壌からは、健康で美味しい野菜が育つ」ことをモットーにしているのです。これが流通業界から、「味の良い安心・安全なミネラル枝豆」と評されるゆえん。ちなみに、同JA管内では同様に、トウモロコシ、トマト、キュウリ、ネギ、ダイコン、イチゴなどにも、この「ミネラル農法」が普及しています。

さらに農家、部会、JAの総意として、収穫から消費者までの鮮度保持、品質保証体制を徹底することを共通認識としています。検査体制も、等階級の品質チェックだけでなく、エダマメで「糖度検査」までする事例は稀です。早朝収穫で農家での袋詰め、ただちに農家個別冷蔵庫への収納、出荷に当たっては発泡容器に蓄冷資材を同梱した保冷輸送、契約スーパーへの直納体制に加え、食味・鮮度保持、成分保持のためのMA包装(P-プラス)の採用は、全国のエダマメ産地の先駆けです。

7月下旬~10月上旬の出荷期間中、栽培される品種は「ユキムスメ」「湯上がり娘」など。青マメ系、茶マメ系を時期によって使い分けていますが、近年人気の品種を採用してはいるものの、「ミネラル枝豆」の美味しさは、けして“品種特性”に頼ったものではありません。自然環境を武器にしながらも、独自の土作りなど生産管理・出荷管理と、MA包装技術を上手に使いこなすなど、「穫れたての食味を消費者までお届けしたい」というエダマメ農家の創意工夫、熱意の賜物なのです。