私たち人類は地球上の生物進化の過程で誕生し、多くの生き物に支えられて生きている存在です。食べ物や呼吸に使う酸素だけでなく、住まい素材も美しい野山の景色も、たくさんの生き物が与えてくれるものです。たくさんの生物や自然とのつながりを意識し、野生の生命を大切にする考えが、生物多様性という価値観です。
人類は自然を改変することを覚え、物質文明を発展させ、生活を取り巻く環境を人工化してきました。農村でも農薬とコンクリートを多用することで、ホタルやカエル、ゲンゴロウなどの小動物が姿を消していきました。川遊びや野遊びに夢中になった子ども時代は、現在の子どもにあるのでしょうか。大人も人工の無機的な環境ではくつろげず精神を衰弱させ、緑に包まれた環境で、落ち着いた和んだ気分になります。
生物多様性の保全に企業が取り組む意義は、本当の幸福に向かって社会の舵を切るということです。