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ご紹介
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第16回カーエレクトロニクス展示会に“樹脂化”新たな価値の創造を共に!をテーマに出展致しました。
会期の3日間は、暖冬といわれる今年、これまでで一番の寒気が全国各地で猛威を振るうなか、想定以上に多くのお客様に当社ブースに足を運んでいただくことができましたこと、御礼申し上げます。
今回は、出展製品の中から注目の集まった展示について、アテンドメンバーから紹介いたします。
”モビリティのさらなる可能性に「軽量化」「小型化」「高機能化」で開発をサポート”をテーマに
―― モビリティのさらなる可能性をサポート
1月24日~26日にオートモーティブワールドが 東京ビッグサイトにて盛大に開催されました。展示会には3日間で約78,000名が来場し、同展示会のカーエレクトロニクス展に出展した当社ブースにも多数の見学者が来場されました。ブースは新たな試みとして、会社のあゆみと新幹線冊子内の広告として入れている”私の樹脂道”広告を掲載したギャラリーを用意しました。
また、“樹脂道”のロゴを使用したプロモーション用のTシャツを今年も着用して、アテンドスタッフが樹脂の可能性をPRしました。
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スマートコミュニティ市場開発本部
松元 颯太郎
バッテリーソリューション/放熱ソリューション
当社材料技術を活用した車載バッテリーモジュールのソリューション提案のため、当社内で取り組んでいるCBM(Composite Battery Module)プロジェクトのコンセプトモックアップを展示しました。
CBMプロジェクトの目的は、熱硬化性樹脂を中心に、住べの材料だからこそ出来るバッテリーの安全性・設計自由度・機能向上のコンセプトを設計し、実際のバッテリー製作と評価を通じて、課題解決ソリューションをお客様に提案することです。

HPP 技術開発研究所
井川 亮一
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本展示会ではCBMコンセプトの一部であるフェノール樹脂成形材料で製作したバッテリーエンドプレートも展示しました。
フェノール樹脂成形材料は優れた防火性能を有し、かつ複雑な部品形状を射出成形で成形できる特徴があるため、バッテリーの安全性と設計自由度の向上に貢献できると考えています。
防火性能を示すためにフェノール樹脂成形品を5分間連続でトーチバーナーで接炎試験した動画や試験片も展示し、多くのご来場者様から驚きの声をいただきました。
今春からCBMコンセプトの実物バッテリー評価をスタートさせる計画で、現在は当社のワールドワイド各拠点で分担して部品作製を進めている段階です。当社の材料技術を用いたお客様の課題解決ソリューションを提案できるように努めてまいります。
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バーナー加熱試験
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フェノール樹脂製 バッテリーエンドプレート
絶縁用ノンハロ難燃ポリカーボネートフィルム
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産業機能性材料営業本部 機能性材料営業
神田 裕功
絶縁用ノンハロ難燃ポリカーボネートシートを紹介します。
本製品は有機フッ素化合物(PFAS)やハロゲン系難燃剤を用いずに高難燃性を実現、更にUL規格の耐トラッキング性の最高ランクであるCTI:PLC0(600V以上)を取得した製品です。
この特徴により電気自動車の高電圧装置用途(インバータ、オンボードチャージャー、LiB、モーター周辺)で採用が広がっています。
絶縁部品として使うことで高耐トラッキング性により絶縁部の沿面距離を短縮でき、顧客製品の小型、薄型化に貢献、バスバー間の絶縁ではバスバー同士の距離を縮められ、インダクタンスを低減し電気的信頼性の向上に貢献しています。
最近では部品形状に合わせた熱成形を行うことで、設計自由度を高め、さらなる小型、薄型化設計に寄与しています。
電気自動車の高電圧装置用途で採用が進み、また多数のお客様に検討、ご評価いただいています。
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絶縁用ノンハロ難燃ポリカーボネートシート
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環境ソリューション
フェノール樹脂関連製品の環境対応の取り組みとして、非可食バイオマスであるリグニンを活用した「リグニン変性フェノール樹脂」を紹介しました。
加えて、当社は自動車向けのフェノール樹脂およびその樹脂成型材料を生産しており、その製造プロセスを熟知していることから、リグニン変性フェノール樹脂をタイヤ用添加剤として使用した場合のCO2削減効果や自動車用プーリのLCA事例も紹介しました。
また、エポキシ樹脂成形材料では、ネオジム磁石を容易に回収可能な「易解体材料」を紹介しました。
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先端材料研究所
橘 賢也
ご来場のお客様からは、各技術のCO2削減効果や易解体材料を用いた場合の磁石回収メカニズム等のご質問を数多く受けました。
更に、一部のお客様は各開発材の完成度を気にされており、適用に向けた前向きな姿勢が見受けられ、環境対応製品に対する意識の高まりを実感する事ができました。
今後も継続して環境対応製品及び開発取組みを発信し、展示会における対話の中からお客様の課題解決ソリューションを提案できるよう努めてまいります。
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リグニン変性フェノール樹脂
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易解体材料
カタログ AUTOMOTIVE SOLUTION 2024を公開しました。
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カーエレクトロニクス展で配布しました、自動車関連の製品をまとめたカタログ『AUTOMOTIVE SOLUTION 2024』を公開しました。
PDF形式ですのでPCで見たいという方にお薦め致します。